デザインキャンプ実施報告

 今年度、国土交通省の官民連携都市再生推進事業補助事業として、官民連携によるローカルファーストのまちづくりを普及・促進するため、水戸市におけるデザインキャンプ(デザイン思考によるワークショップ)を実施しました。

水戸市デザインキャンプ-まちづくりが地域を変える
水戸市デザインキャンプ-まちづくりが地域を変える

水戸市デザインキャンプ ローカルファースト財団 シンポジウム

水戸市の魅力と可能性を見つめ直し、これからの“ローカルファーストなまちづくり”を描くために、商工会議所職員・商工会議所青年部、水戸市役所職員をはじめ、市内事業者やローカルファースト財団メンバーなど、多くの関係者が集いシンポジウムが開催されました。

県南と県北で人の流れが異なり、県庁所在地でありながら市外へ人が流出してしまう現状があります。移住者が多いとは言い切れない課題もある一方で、水戸には豊かな価値が息づいています。

都市の中にある自然のオアシス・千波湖。 水戸市の中心部にありながら、豊かな水と緑が広がり、 訪れる人の心をふっと軽くしてくれる場所です。湖畔の遊歩道は「ランナーの聖地」として親しまれ、 四季の風を感じながら思い思いのペースで走る人々の姿が絶えません。

さらに夏には、水戸市最大級のイベント「水戸黄門まつり」の名物プログラムである「水戸偕楽園花火大会」が千波湖を会場に 開催されます。湖面に映り込む光の競演はまさに圧巻で、水と光が織りなす幻想的なひとときは、訪れた人の記憶に深く残る夏の風物詩です。

偕楽園・弘道館といった歴史文化の拠点は、まちの記憶をつなぐ存在です。 120年以上の歴史を誇る「水戸の梅まつり」は、日本三名園のひとつに数えられる偕楽園と、日本最大級の藩校である弘道館を会場に開催され、今も多くの人々を魅了しています。

また、個店の飲食店が増え、サウナ文化が広がりつつあるなど、新しいローカルカルチャーも芽吹いています。 一方で、個人イベントが多いことや、県と市で管轄が分かれる祭りの仕組みなどの課題があり、外から見た時の「水戸らしさ」をどのように編み直すかが問われています。

子育てのしやすさや学校の多さといった暮らしの強みを生かしながら、観光導線をつなぎ、イベントを活性化し、事業を継続できる仕組みをつくることが求められます。強みと弱みの両方を正しく見つめ、それらを“地域の力”に変えていくことが、これからの水戸の未来を形づくる鍵となります。

水戸市デザインキャンプは、互いに手を取り合い、助け合いながら「シビックプライドと寛容」をその第一歩として掲げ、地域の想いを束ね、新しいまちの姿を共に描いていきます。

水戸市デザインキャンプ
水戸市デザインキャンプ